猫日記250。
街歩きの戸惑い16。
貴公子のいる日常3。
夏のノスタルジア17。
そしてまたある日、ガラス越しに貴公子を眺める。
貴公子は半目をあけてだるそうに横たわっていた。
貴公子 (最近よく来るなあんた。)
橘 (貴殿があまりに美しいので。)
なでたり頬ずりしたりしてみたい・・・!
でもいつもガラス越し・・・!
私が貴公子に魅入ってると、見知らぬムッシュがやってきた。
私に一瞥くれると、
なんと、
ガラスの扉を開けて中に入って行った!!
私がムッシュを目で追うより早く、
貴公子はバッと立ち上がってムッシュのそばに!!
すごく親しそう・・・!!
ここはやはり何かのお店なんだ。
私は中を凝視した。
前面ガラス張りなのに中がすごく見えにくい・・・。
あれ・・・?でも・・・。
少しして、貴公子をひと撫でしたムッシュが花束を抱えて出てきた。
花屋さん!
そういえば、すごく注意深く目を凝らすと、
奥の方に花が並んでる様な気がする。
これは・・・いける・・・!!
私はかなりいろんな花屋に行く。
決めたところはほぼない。
でも貴公子に接客してもらえるなら
ここの花屋を行きつけにする。決めた。
その日は時間がなかったのでそのまま帰ったけど、
次はあのガラスの扉を開けてみることにした。