ぽとりと落ちたノスタルジア

最近の日記は数年前の日記を書いている。時々リアルタイム日記を挟みます。

貴公子とお茶会2

猫日記260。
失敗しない店選び25。
貴公子のいる日常13。
夏のノスタルジア27。
茶日記47。







ある日の朝、オーナーさんから電話かかってきて


動揺橘(もしかして、N貴公子に何かあったの?!)


と思って何事かと思ったら、


オーナーさん「頼みたい事があるんだ。」


との事だった。







ひと安心橘(N貴公子はなんともないんだ。でも•••。)


私は咄嗟にあのフレーズを口走ってしまった。




橘 「お金と健康と人間関係の悩み以外なら頼まれる事出来ますよ•••!!」



お金と健康と人間関係 - ぽとりと落ちたノスタルジア





バカだ。





オーナーさん、
君は何を言ってるんだそう言う大袈裟な話じゃない•••!
みたいな事を電話の向こうでうったえていた。



この流れで唐突にこんな事言ったら誰だってぎょっとする。ごめんなさい•••。




でも、


私に相談のれることなんて何もないでーす


って事を伝えようとしただけですと弁解した。


そしたらオーナーさんは、

「後ろ向きだね。」

と言っていた。





私の場合、思考が後ろ向いてようと横向いてようと
結局前に進んでしまうからあんま気にしてない部分です。





その日はお店に行く約束をしたので、
せっかくだからお茶飲みながら話しましょうという事になった。






お茶の道具をお店に持って行ったら、
お茶入れる前に話をしてしまった。


そうこうしてたら、
ガラス越しにN貴公子を見て来店された女性のお客様がひとり。


橘(あっなんか初来店ぽい。)



N貴公子だけじゃなくてお花にも興味ありそうだった。
これはオーナーさん、じっくりお話しして常連になってもらったほうがいいかもね。
この初来店のお客さん、
他のお客さんがいたら遠慮する人かもしれない。




私ちょうど氷忘れた事に気づいたんだ。
1回お店出る事にした。



氷調達して持って戻ったら、
やっぱりまだその女性のお客さんいたんだ。
と言う事は結構話してる。
しかもお花買ってる。



これは気に入ってもらったな。



私がガラス越しにN貴公子と対面したら、
お客さんがあっすみませんそろそろ、みたいな感じで出てきた。




エントランスですれ違った時、

「すみません、気を遣ってもらっちゃって。」

って声かけられた。




私が、ほんとに忘れ物を取りに行っただけなので•••と言うと(ほんとに取りに行った)、
いえいえありがとうございますと微笑まれた。



満足そうな顔をして帰って行ったので、
あれはお店気に入ってくれたと思われる。



でも、私の最後はミスったな。
気を遣ったと思われた時点で失敗している。
もっと要領よくかえって気をつかわせないようにやらないと。



氷調達しに行くついでに
昼食用の買い物でもして自宅戻って食材の整理してからお店戻ればよかったんだよ。






とりあえずお客さんいなくなったので、
お茶を淹れる準備をし始めた。




コォー•••。




N貴公子、電気ケトルのお湯が沸く様子に釘付け。


お湯がわいて、
ティーポットにお湯を注いでいると
N貴公子がガラス張りのとこから歩いてきて
壁の小窓のとこ(N貴公子が座れるように梁になっている)にすたっ、と飛び乗った。



私が氷に紅茶注いで冷やしてたら、
また別のお客さん(常連)が花買いに外に現れたので、
オーナーさんは外に出て行っちゃった。



お茶が冷えるのとオーナーさんが戻ってくるのをN貴公子と一緒に待った。




そしたら•••。




N貴公子が小窓のとこに座ると、
ちょうど私の顔の高さのとこにいる事になるんだけど、


N貴公子が突然すー•••っと顔を近づけてきて、
私の顔に鼻先がつきそうなくらい近くまで寄ってくれたの•••!



N貴公子何それ嬉しいんですけど•••!!




もしかして•••N貴公子、私の事が好きなの•••?






しかし私はすぐ気づいてしまった。



ほんの数分前、私はティーポットにお湯を注いだ。


その時の湯気が茶葉の香気と一緒に
ブワッとあがり、顔面に香りがついたのだ。
おそらく人間には感知出来ないほどの微量の香りが。




たぶん、


N貴公子(おまえの顔から不思議な匂いがする。)



って事なんだろうな。




勘違い橘  ウッウッウッ•••。




猫の嗅覚は鋭敏だけど、
私の気持ちには鈍感かもしれないN貴公子だった。