ぽとりと落ちたノスタルジア

最近の日記は数年前の日記を書いている。時々リアルタイム日記を挟みます。

緑陰の貴公子1

猫日記248。
街歩きの戸惑い14。
貴公子のいる日常1。
夏のノスタルジア15。








2023年、初夏。



自宅から出て目的地に向かうために最短距離を考えてふと気づいたんだけど、
いつも使う裏道よりも
大きい通りの方が近い事に気づいた。



外出橘(今日はこっちまわりで出かけてみるか。)



例のいろいろ無双しているパティスリーがある通りである。

いろいろ無双しているパティスリー - ぽとりと落ちたノスタルジア





外出橘(もしかして今まで使ってた裏道って実は遠回り・・・。)



大きい通りは比較的人通りも多い。
アクセス良好だからだろう。
多いのには訳があるのだ。


今までの無駄な動きは一体・・・。



外出橘(・・・ま、まあこれからはこっち通ればいいや。)



そう歩いていて、ふと通りに面したガラス張りのエントランスが目に留まった。


そこはテナントさんが何件も並んで入っている物件のひとつの様で、
そこだけガラス張りだけど何のお店かわからない。
そもそもお店じゃなくて普通の玄関かもしれない。




そこに猫が寝ていた。




外出橘(・・・貴公子がいる・・・。)




ガラスに近寄って覗いてみると、
毛並みが良すぎる猫がのんびーり寝ていた。
大きな体を気持ちよさそうに横たえて、
目は静かに閉じていた。



外出橘 (なんて・・・綺麗なの・・・!)



その猫は、所謂血統書付きのわかりやすい品種ではなく
一般的な日本猫のミックス種だと思われた。



それなのに美しい毛皮、全身からにじみ出る可愛らしさ、
寝ていても美猫だとわかった。


特に長ーいしっぽ!
今までに見たなかで一番優雅!!





ここの店?家?で飼われてるのかあ。
自宅からこんなすぐ近くにこんな綺麗な猫がいるなんて知らなかったな。




貴公子の存在にまったく気づかなかった外出橘。
ここのすぐそこにあるいろいろ無双しているパティスリーにはしょっちゅう来ているのに、
もしかしたらいつも私が通りかかる時にはガラス近くの見えるとこにいなかったのかもしれない・・・。



外出橘(・・・はっ。出かけなくちゃ!!)



先を急いでガラスの向こうの貴公子にさよならした。



外出橘(明日も見にこよう。)



振り返ったら、ガラスの反射で貴公子の姿は見えなくなっていた。