猫日記230。
夏のノスタルジア2。
#姉の重すぎる愛と王子カルピスの憂鬱な日常15
子猫時代のカルピスは、どんなに小さなサイズでも動くものがこわくて全く狩りが出来なかった。
しかし、もらわれてきて1年以上が過ぎると狩りをしてくるようになった。
そんな夏のある日の事。
私が居間にいたら、玄関の方から母のとんでもない声が聴こえてきた!
私が玄関へ向かうと、居間の入口でカルピスとすれ違った。
高校生橘「おかえりー。」
カルピスはすたすたと水を飲みに行ってしまった。
玄関では母が半泣きでほうきを動かしていた。
高校生橘「どうしたの?」
母橘「うう〜•••カルやだ〜!」
〜プレイバック〜
トコトコ。外出から帰ってきたカルピス。
スタッ。廊下へあがる。
母橘「カル!」←嬉。
ポトリ。
カルピス("おかあさん"、これ取ってきたから。)
カルピスは、半殺しのセミを母の足もとに落とすと、スタスタ水飲み場に行ってしまった。
セミは、じりじりと苦しそうに鳴いていた。
うえぇぇーーー!!!←母。
〜居間〜
トコトコ。カルピス、水飲み場へ向かう。
「カル・・・。」
「カルピスおかえり・・・。」
「カル来たカル来た・・・。」
王子様が登場すると、民達は皆、振り返った•••。
玄関の母。↓
うぇぇー。
こうしてしばしば恐れず狩りをして帰ってきて戦利品を家の中に持ち込んだ。
この日の戦利品は半殺しのセミで、”おかあさん”に見せてドヤっ•••ていう顔をし、すたすた行ってしまったらしい。
セミ、半殺しっていうか、半死にで地面に落下したのを捕らえてきたに違いない。
木に留まって人生を謳歌しているセミを捕らえていたぶるのはカルピスには無理だ。カルピス、木に登ったら降りられないから。
それにしても、この戦利品の被害に合うのはいつも母だった気がする。
私は1回も戦利品もらった事ないもん。