猫日記234。
#姉の重すぎる愛と王子カルピスの憂鬱な日常19
シャム猫は、成長と共に変貌をとげる。
カルピスも例外ではなかった。
家族でさえその変化に驚くのだ。
~赤ちゃん子猫時代の会話~
母橘 「かわいいね・・・。」
高校生橘 「うん・・・。」
~子猫時代終わりの会話~
母橘「カル、黒くなったね・・・。」
高校生橘「うん・・・。」
シャム猫には、生涯一貫して黒いところと白いところが完全にセパレートしているタイプの毛皮と、
成長と共にグラデーションが濃くなっていくタイプの毛皮があるらしい。
子猫の時は白っぽかったのに、成長したら黒くなる。
カルはこっちのタイプのシャムだった。
ついでにいうとカルの場合、色の濃さと情の濃さは反比例していた。
子猫時代は、
(どうして姉はこんなにも僕の事が好きなのだろう•••。でも嬉しそうにしてるからじっとしてよう。)
みたいな感じだったのに、
成猫になったら、
(何故この姉は我をこんなにも愛でようとするのか。我、稚児に非ず。構わないでくれ給え。)
みたいな感じだった。
ちなみにシャム猫の黒いグラデーションは、サイアミーズ遺伝子によるもの。
なんでも体温の低いところほど黒くなるのだとか。ほんとかな。末端冷え性かね。
シャム猫の顔は、黒いレースのヴェールがかかった様だ。
遠目には、ひたすら黒くて表情が全くわからず、ただ可愛らしい雰囲気だけが伝わってくる。
しかし、近づけばちかづくほどに、目の動きや表情が、よくわかる様になる。
可愛い。どうしてあの様な意図してデザインされたみたいな毛皮で生まれてくるのか。
シャム猫のすすけ具合は芸術!!
私はそんなカルの芸術性と愛らしさを讃える為に、
黒くなりはじめた頃に
どうしてそんなにすすけたの?
とカルにしょっちゅう聞く様になった。
カルピスは非常に悲しげだった。
それどころか、こちらを軽蔑しているようでもあった。
すすけている。
これはカルにとって最大の侮辱だった様だ。
実は例の事件はこの会話のわりと直後に起こっている。
potoritootitanostalgia.hatenablog.com
しかしカルをすすけていると言っていたのは私だけではなかった。
高校生橘 「カル、すすけ具合がまた進んだ気がする。」
母橘「すすけもすすけ、カルはまっくろけっけだ!」
カルはお母さんの言葉はスルーして全く気にしてなかった。
なのになんで私の時だけ怒るの?!
カルピスそんな!!
成猫カルピス (我、まっくろけっけに非らず。"おかあさん"、よく見て。グラデーション也。)
↑実は母の言葉を聴いていたカルピス。
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