ぽとりと落ちたノスタルジア

最近の日記は数年前の日記を書いている。時々リアルタイム日記を挟みます。

鉄槌

カルピスは、ひたすら大人しく優しい猫だった。


私の事好きじゃないのに、私がくっつくと
「姉が嬉しそうにしてるからじっとしていよう。」
みたいな感じだった。



ある時を除いては。



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事件はある平日の夜、起こった。


私が学校から帰ると、カルピスが居間の床に座っていた。
いつにも増して静かで
しかもちょっと不機嫌そうな顔をしていた。
憂鬱なオーラも漂っている。



カルピス「・・・。」

高校生橘「?」



私はあんまり気にせず、
夕食時だった事もありテーブルについた。



そしたら、
いつになくカルピスの視線を感じる。


私が振り返るとカルピスはうつむいていた。


高校生橘「?」


カルピスはご飯食べたのか聞くと、
食べたらしい。
私のおかずが食べたいわけではなさそうだ。


夕食を終えると
カルピスは同じ場所に座っていたので、
近寄って、頬ずりしようとした。


高校生橘「カルピス・・・。」


私が顔を近づけたその瞬間。



ばしっ




カルピスの猫パンチが顔に飛んできた・・・!!



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一瞬、何が起こったのか分からなかった。



横で見ていた母、本気で吹き出していた。


母ー!!


母が吹き出したので私が我にかえると、母は平静を装った。





優しいカルピスが、私を殴った•••!!




そんな•••そんな•••!!







プッチにも殴られた事ないのに•••!!


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カルピス!!私にそんなことしていいと思ってるの?!


もちろんいいにきまっている。




(悲報)一般庶民の姉より王子である弟の方が身分が高かった。





母橘「きーらわれたーきらわれたー!」

祖母橘「あたりまえだよ。しつこくするのやめなさいよ。」





他の人に何言われてもいい。でもカルピスとは仲良くしたいのに!!

カルピスは踵をかえして王座の方に歩いて行ってしまった。




高校生橘「カルピス!」←半泣き。




振り返ったカルピスの表情は、すっかりもとに戻っていた。
それどころか殴ってせいせいしたのか、
すっきりした顔をしていた。

さらに、私が殴られてもカルピスを追いかけてきたので、
ほう?みたいな顔していた。



いつにも増して女の子みたいで
眩しい•••。



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それにしてもひどいよカルピス!!
なぐるなんて・・・なぐるなんて・・・。



プッチはいつも
「めんどうなわらべだねえ。」
みたいな顔してたのに
猫パンチなんてしなかった。

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ましてやカルピスは心優しい王子。
誰かを攻撃するのなんて見たことないのに・・・!!



高校生橘「カルピス・・・!なぐったりしちゃやだよう!!」


わたしはカルピスにくっついてさめざめと半泣いた。
カルピスは、もう今日はしょうがない、みたいな顔をしていた。


高校生橘「カルピス可愛い!いい匂い!」
いつも以上に頬ずり。
猫パンチした事でよけいくっつかれる事になって、
もうカルピスはあきらめていた。


愉快そうにしている母。
ばあちゃんは呆れて何も言わなかった。


そうして私はカルピスにくっついたまま過ごした。



そうして夜は更けていった。