ぽとりと落ちたノスタルジア

最近の日記は数年前の日記を書いている。時々リアルタイム日記を挟みます。

用途不明の部品

あれは某大企業にいた時の事。
隣の席の人と仲良くなったので、毎日仕事しながらいろんな話をしてたんだ。



そんなある日の事。
会社員は会社の部品、という話題で二人で盛り上がってしまった。



会社員橘 「なんか•••私達会社員って部品みたいですよね。ネジとか歯車とかの•••。」


隣の会社員「橘さんて、用途不明の部品ですよね。」


会社員橘 「はい?!」


隣の席の人 「なんか新しい部品ひとつ入荷した•••!おい!これなんの部品だ?!どこにもはまんねえぞ•••!!」





それが私だと。








会社員橘 「用途がわかりやすかろうがわかりにくかろうが、奴隷状態の部品である事にはかわりないですよ。」


隣の会社員 「橘さんは奴隷のふりしてるだけでしょ。」






何この人面倒。







会社員橘 「ふりだろうとふりじゃなかろうと置かれてる状態としては奴隷ですよ。」


隣の会社員 「でも奴隷じゃないんですよね。」


しかもすっごいたたみかけてくる。


その後数分間に渡って奴隷のふりだ、ふりでもなんでも奴隷だ、
奴隷じゃないでしょ、それがどうしたの攻防になった。



この人はいったい私に何を求めているのか。



ああ、もうなんなの、仕方ないな。



橘 「王様です。」


これだけ聞くと、どんだけ自信家で傲慢な性格なんだと思うしかないんだけど、
別に私はこの世で一番偉いとか世界の頂点とかいう意味で王様と言ったわけではなかった。


隣の席の人は、王様?!とすごい驚いていた。
しかし真意は全くくみ取ってくれてなかった。


ほんとは誰だって王様になれる。
しかも全員違う種類の王様に。
そう伝えたのに。


それなのに、どうして皆奴隷みたいなんだろう。
ていうか私だって王様体質のくせに奴隷状態だったんだけど。


この時の私はうまく説明出来なくて、
皆王様になれる(←語彙力・・・そして認識感・・・。)
という事がまったく伝わらず、
全く理解されなかった。



それが【個性と才能の王様】だと言うことを知るのはこの時から何年も後になる。