ぽとりと落ちたノスタルジア

最近の日記は数年前の日記を書いている。時々リアルタイム日記を挟みます。

尻尾

猫日記223。


#姉の重すぎる愛と王子カルピスの憂鬱な日常8



それで、カルピスがその受難からどのくらいの
期間を経て立ち直ったか、もう覚えてないんだけど
外出はずっとしていたみたい。


カルピスは当時子猫だったという事もあるけど、
やっぱりオスにしては小柄だったと思う。


それに加え花の香りまでするし、
大人しく優しい性格で、
フーッとかシャーッとか言ってるの見たことない。


しかも王子。


それでいじめられたのかもしれない。
でも、自分より体が大きなきかんぼうなオス猫がいるのに、
しかもいじわるされるとわかってて出かけてゆくっていうのも、
ある意味大物感なくもない。


カルピスは、一緒に暮らしてる家族にも理解出来ないところが多々あった。
王子だから一般庶民には無理って事だったんだろうか。





カルピスは、存在しているだけで見る者を魅了するところがあった。
時にそこにささいな動きが加わる事もあった。


カルピスは王座(王子の座する一人掛けソファ)に横たわっている時、
しっぽをゆらーりと揺らした。

優雅、と言えなくもないけど、なんともいえないユーモアのある雰囲気が漂っていて、
いつもばあちゃんから突っ込まれていた。



祖母橘「王子!優雅に尻尾揺らして・・・!」



そんな時のカルピスは、決まって我関せずといった雰囲気で
しかも仙人みたいな顔していた。人生何週目だろうか。



そういえば、最初の頃は呼ぶとしっぽ揺らして返事してくれてたんだ。
いやほんとに最初はしっぽじゃなくて鳴き声で


高校生橘「カルピス!」

カルピス「モゥモッ」


て返事してくれてたんだよ。
でもこれ3回繰り返したら無言でしっぽ揺らす方式の返事になって、
それから3日もしないうちに
呼んでも無反応を貫くようになった。



高校生橘「カルピス、返事しなくなっちゃったの?」

カルピス (用もないのに姉と話したくない。)





それなのに、好きな家族が帰ってきた時は、
モーモー言いながら玄関まで走っていく。
その時のしっぽはまっすぐ天井へ伸びて後ろ足と1本線で
床から生えたみたいだった。

しかも、玄関が開く前に一人掛けソファの上でガバッと起き上がって
居間から急に走り出す。なんでわかるんだろう。



玄関開くと、強烈な「モーッ!モーッ!」っていう鳴き声が居間まで聞こえてくる。
その大きなモーモーの間に時々「モウ?」っていう問いかけのような鳴き声を挟む。




私、カルピスに1回も玄関まで迎えにきてもらった事ない。←涙目。





あーん、いいないいなー私もモゥ?って言われたいモゥ?って。





ちなみに、カルピスが横たわっている時にくっついてると
結構な頻度でしっぽが飛んできた。

時に手の甲にヒットし、時に顔面にヒットした。


カルピスのしっぽは、シャム猫にしてはちょっと太めだった。
中の実が太いというよりは、毛が密集しているせいでそう見えた。



だから、触感はボフッとしていた。
サイコー。



ゆ・らーり・ボフッと一定のリズムを刻んだ。



でもあれ、ど・い・て、って意味だったのかもしれない。



ハア•••今日は4月6日でシャム猫の日。