ぽとりと落ちたノスタルジア

最近の日記は数年前の日記を書いている。時々リアルタイム日記を挟みます。

カルピスの受難

カルピスの子猫時代は、
赤ちゃん子猫と子猫の中間くらいの時は
外出はしてたようだけど、比較的家の中で過ごしてた様な気がする。


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この頃の家にいる時のカルピスは、
基本的には大人しいけど、動くおもちゃとかにじゃれついたり子猫らしかった。

あんまり何かに興味を示すという事が少ない子だったけど、
お母さんの飲みかけの牛乳は狙っていた。

カルピスがコップに頭を突っ込もうとすると、
私はすかさずカメラを構えた。くるかベストショット!!



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母橘「カル・・・!!だめよだめよ!!お姉ちゃんもこら・・・!」


カルピス、牛乳飲もうとして怒られる。
私、止めようともせずカメラ構えて怒られる。


カルピスはほとんどいたずらとかしない子だったけど、
たまにこういう事があって、叱る時は皆幸せそうにカルを叱った。


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そうしているうちに、カルピスはコップに入らないくらいのサイズの子猫になった。



その頃のカルピスは、自分より小さい動く生き物を怖がった。
カエルとかも怖いし、虫がいても逃げる。
狩りの本能は・・・?というくらい臆病な子だった。


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そして、頻繁に外に出かけるようになった。
暑くても寒くても出かける。


雨が降ってやっと帰ってきた時は、
皆にこんな雨の中出歩いて!と言われていた。


全身ぐっしょり濡れていたので、
カルピスに使っていいタオルないかばあちゃんに聞いてみたんだ。


祖母橘「カルは自分で綺麗にして乾かすんだよ。」


カルピスは毛繕いをいつも以上に一生懸命していた。
私は拭いてあげたかったけど、
カルピスは身体に触られるのがあんまり好きではなかったので、
ばあちゃんは正しかった。


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そんなある日の事、事件は起こった。



学校から帰ると、カルピスがいる一人掛けソファのところへ。
そしたら、カルピスの様子がおかしい・・・!
居間に入った時点で、
もうカルピスからいつもと違うオーラが出ている事に気づいた。




高校生橘「カルピス・・・どうしたの。」




話しかけても黙している。
カルピスを触って顔をあげさせた。
そしたら、目には深い悲しみの色が浮かんで、
何とも言えない悲哀に満ちた憂鬱な表情をしていた。
おかしい・・・!




高校生橘「ねえ、カルどこか具合悪いんじゃない?お腹でも痛いんじゃないの?」




家族皆黙していた。




高校生橘 「ねえ、カルおかしいよ!ねえ!」



祖母橘「・・・いじめられたんだよ。」



誰に?!



なんでも、近所に身体の大きなきかんぼうなオス猫がいて、
カルはその猫にいじめられたらしい。(近所の人の目撃情報)


私はカルをめくってひっくり返すと、
ケガしてないか確認した。
心臓が、早鐘の様に打った。


・・・よかった、ケガはしていない。
ほっとしたのもつかの間、カルの異様なまでの落ち込み具合に、
どうしていいかわからなくなった。
もう、メンタル病んでるレベルだった。




高校生橘「ねえ、カルピスこのままじゃいつかケガしちゃうよ!」




カルピスを出かけさせない方がいい。
それは誰が見てもあきらかだった。

しかしその一方で、そんな事したらカルピスが1日中モーモー鳴いて、
違うストレスが溜まってしまうというのも簡単に想像出来た。


高校生橘「ねえってば、なんとかしようよ・・・!!」


家族皆が口々に、

「カル、外にいっちゃだめだよ。」

「カル、だめだめ。」

「家から出るな。」


と声掛け始めた。
カルピスは聞こえてるんだか聞こえてないんだか
わからない様子で黙して顔を伏せたままだった。


高校生橘「ご飯は食べたの?」


きくと食べたらしい。
よかった、とほっとした。
でも普段以上に小食だろうな。



少しして、カルはソファから降りて水を飲みに行った。



水分もちゃんと摂ってる。
メンタルの問題か・・・。
私はこの時、猫が人間みたいにメンタルやられてしまうという事を初めて知った。

水を飲みに行く姿も力なく、
本当に辛そうだ。


カルピスが水を飲み終わると、近くにいたばあちゃんがカルピスを抱えた。


祖母橘「外に行くのやめなさいな!家にいなさいよ!」


説得していた。


床におろされたカルピスは、力なくソファに戻ろうとした。


その後ろ姿に向かってばあちゃんは、


「いう事聞きなさいよ!!王子!!」



と念を押していた。


ばあちゃん・・・。