オクサナ・バイウルはスケーターのわりに体が華奢で手足がとても細い。バレリーナとスケーターのあいのこのような体型がすてきだ。
そんなオクサナが不思議な空気感を纏って滑るプログラムが瀕死の白鳥。
あの細い手足が動く周りにとてもふくよかな空気が漂う。
その不思議な空気感に切り込みを入れるようにアクセントをつける手足の動きがとても好き。
オクサナはスパイラルシークエンスであまり脚を高々と上げないのに、すごく華がある。上半身をあまり前に倒さないのだ。バレエのポジションに忠実なスケートでプレーンな感じで好感が持てる。
派手にしなくても美しさがあることが素晴らしい!
どんなに素早く動いていても小刻みな動きをしていても、崩れないし、常に綺麗な体勢で次の動きへと移っていくから音楽以上のリズムを見る側に伝えてくれる。
どうして最初から最後まで常にああなのか不思議に思ってよく観察してみたんだけど、
常につま先とかかとの中間地点に乗っている
んだよね。
つまり、エッジがフラットのときは、床に対して垂直につま先とかかとの中間地点に乗り、
アウトサイドエッジやインサイドエッジ(オクサナはあまり乗らないみたい)のときは、傾いた角度に対して垂直につま先とかかとの中間地点に乗っている。
脚の骨格がまっすぐなのもこの軸の正確さに貢献してるでしょう。
私は軸がぶれやすいからすごくうらやましい。オクサナのようにこういう基礎が完璧だとどんな技術を習得するときでも楽しく滑れるだろうな。