夏のノスタルジア8。
顔合わせ当日。
19歳橘 (うーん・・・。)←当然手伝いで呼ばれてる。
現場に、
他の関係者と手伝いの人達が声掛けたモデルさんらしき人達がちらほら姿を現し始めた。
19歳橘 (結構何人もみつけたんだなモデル。)
ごそごそ。←ヘアメイクに使うタオルをたたんでいる。
19歳橘 (!)
きたぁー!!!
エントランスに8~9等身女子が現れた!!
いち早く気づいた19歳橘。
19歳橘 (あっ・・・?)
8~9等身女子を見て気づいた事が。
そして19歳橘は素早くバックヤードに引っ込んだ・・・!!
ご案内は関係者の人がするし、
私が出ていく事はない。
でも後で挨拶だけはしに行こう・・・。
どきどき・・・。
ざわざわ・・・。
ざわざわ・・・ざわ・・・。
現場は人で賑わい始めた。
関係者が、来てくれたモデルたちをドレッサーへご案内し、
ヘアメイクさんがひきついでコミュニケーションを取る。
19歳橘の様な手伝いで呼ばれた若い人たちは特にする事はない。
ざわざわ・・・。
ざわざわ・・・ざわ・・・。
「ねえ、ちょっと・・・1人だけプロのモデル混じってない・・・?」
「すごい可愛い人いるんだけど!誰かの紹介?」
「あの人綺麗だね・・・。スタイル良すぎて驚いた。」
8~9等身女子の事だ!!
19歳橘はちらほら聞こえてくる声で察した。
そして確信した。
8~9等身女子は、モデルとしてアリ。
それも大アリなのだと。
ヨカッター。
ヘアメイクさん 「ちょっとー!橘さん!」
ドレッサーで8~9等身女子を担当していたヘアメイクさんがバックヤードにやってきて声掛けてきた。
ヘアメイクさん 「あの可愛いモデルさん、橘さんがみつけてきたんだって?!」
19歳橘 「はい・・・。正確にはT田さんと二人でですけど。」
ヘアメイクさん 「よくあんな綺麗な人みつけたよねー。別件でもまたモデルお願いしちゃおっかなー。」
他関係者 「あのモデルさん、橘さんが連れて来たの?お友達?」
そんなわけないでしょうが。
他の手伝いの若い女子 「よくあんな人みつけたね。」
がく・・・。
19歳橘は、うすうす気づいていた事を確信した。
ノーギャラなのに、一番いい仕事してしまった・・・。
ウッウッ・・・。
19歳橘は皆に声を掛けられて、内心複雑な気持ちで嘆いた。