ぽとりと落ちたノスタルジア

最近の日記は数年前の日記を書いている。時々リアルタイム日記を挟みます。

女性経営者

あとは女性経営者からもあったなー。
これも相当前、何年も前の事だけど。



オーナーであるその女性経営者一人が社員の会社で、
上のお嬢さん(大学生)と
下のお嬢さん(高校生)がアルバイトで手伝ってる会社。
家族経営と言えるかもしれない。


赤の他人のアルバイトもたくさんいたけど、
基本的に繁忙時しか呼ばれない。
繁忙する直前に
あらかじめ面接して採用しておいたアルバイト達に連絡とってシフトを組んでいく。

私もその一人だった。





あらかじめ無関係の知人から
女性の経営者というのは基本的に孤独な人が多い、と聞いていた。
いやいや、それは人によるでしょと思ったけど。
偶然その知人の周りには孤独な経営者ばかりだったに違いない。


そこの家族経営(?)の会社のオーナーは離婚していて
お嬢さん二人を女手一つで育てていた。
ぜんぜん孤独そうに見えないし、そもそも超忙しくて
孤独がどうとかいう暇さえなかったのかもしれない。
現場はお嬢さん二人と大勢のアルバイトに任せて外出してる事も多かった。

でもいる事もたまにあって、
事務所でアルバイトの子達と話したりしてたよ。

そんなある時、事務所の端に私を呼んで、
取引先についての話をした。


要約すると、重要な取引先についておかしいと思う点があって、
でも仕事上仕方ない、あなたもそう思うでしょ、という事だ。



このオーナー、孤独とは少し違うかもしれないけど、
自分の事を分かって欲しい、肯定してほしいという欲求が強い人の様だ。



このオーナー自身が本音ではおかしいと思っている事を
採用されたばっかりでほとんど無関係の私に肯定しろというのは難がある。

しかもおかしいのははじめからわかってて
そうしてビジネスして
会社をうまくいかせてきたのに今更何を言ってんだかと思った。
自分の選択だ。



世渡りのうまい人とかなら、
ここでしっかり同調してあげて、
仲良くなってこの会社の中での安泰を勝ち取るのかもしれない。



でも私はそうしなかった。



まず、そのことがおかしい事なのかどうかは分からないのでおいとくとして、
本人がおかしいと思ってる事に表面だけ肯定してあげる事は出来ない。
実際このオーナーがおかしいと思ってるのなら事実そうなんだろう。


そして、そうしたところでこのオーナーの望みは達成されない。
会社はそのまま存続していくし、このオーナーの中の納得できない事もかわらない。
それでも自分を肯定して支持してくれる存在が欲しいのだろうけど、
他のアルバイト達に話してもわけわかんないだろうから、
私に話したというところかな。

実際、私に肯定されて支持されたら相当心が満たされるだろうね。一時的にだけど。



それに、私はこのオーナーに、最低限敬意は払うべきだなと思った。



離婚してたり、おかしいと思いながらビジネスしてたりと
理解できないところは多々あるが、
自分一人でお嬢さん二人もちゃんと育ててて、成人式くるのを何より楽しみにしてる。

子供2人も生んでおいて経済的に不自由な思いさせるなんて
親としてどうかと思うよ。



それに、経営者としても能力があるからうまくいってるんだろうし、
どっかの大企業に勤めたとしてもたかがしれてるので、
本人にとっていい選択をしたんだと思う。


だから、余計適当な事は言えなかった。



しかしその私の対応で、このオーナーのご機嫌を損ねちゃったんだけど、
どうでもよかった。


下のお嬢さんがその様子を見て、
「意味わかんないし・・・」とお母さん(オーナー)の振る舞いに反発していた。
上のお嬢さんはおおらかというか、あんまりそういう事気に留めない子だったんだよねー。


姉妹なのに性格がぜんぜん違くて面白いわ。


この二人のお嬢さん、いい子達だったんだよね。




それにしても。
いやー、小さい会社ってバリエーション豊かでいろんなとこがあるわ。



有名な大企業にもいた事あるけど、
多少違いはあれだいたい同じ。
そもそもサラリーマンは恒常性を好む生き物だから、
皆同じになっちゃうよね・・・。