ぽとりと落ちたノスタルジア

最近の日記は数年前の日記を書いている。時々リアルタイム日記を挟みます。

弟子にされそうになった<依頼その1編・姫か小坊主か>

hotakatachibana2018-12-09

都内某所。駅構内に約束の時間15分前に到着。しかしその人はもう来ていたので、声かけた。


前回と同じカフェにつくと、その人はコーヒーを頼んでいた。よかった、今日は自分の飲みたいものを頼んでいる。


飲み物が来る前に、私は書類を出して報告を始めた。



「うまくいきました。本当にありがとうございました。」



「よっしゃ!!」



その人はほんとに嬉しそうだった。実は、どうなったか心配してたんだよ、と言っていた。いえいえお陰様で大成功です。


私一人では、この時のような発想の転換、一般には知られていない事情などを踏まえて行動することはできなかった。非常にありがたかった。でも弟子にはならない。



私、解決した依頼とは別に、もうひとつ解決したい事があった。依頼その1がうまくいったので、もしかしたら、この人なら何か解決の糸口をくれるかも、と思ったんだ。依頼その1があるということは、依頼その2もあるんだよ。


でも、話そうとしても、この人はかわしてしまう。しかも、対応が初対面の時に戻っている。私と一定の距離をおこうとしている!メールで困惑して嫌気がさしたのか。弟子にならない事が伝わって不機嫌になったのか。依頼その2を聞いてほしいんだが・・・。





ちなみにこの日のこの人のネクタイが、見たことない素敵な形に整えられていた。



その人 「これは花のようにしたんですよ。本当は本物の花を持ってきたいところですが。」


私 「私、花柄の物は一切身に付けないんですけど、そういうのはしてみたいです。」


その人 「おぬしはネクタイするのか。」


私 「しません。ただ、そのネクタイの縛りかたがいいなと思って。」


その人「しば・・・!?」



ひきつった。
しかしすぐに自分のペースを取り戻していた。


その人 「ネクタイは縛るではなく、しめるといいます。しかし、あなたは私の秘書さんと非常に気が合いそうだ。」




秘書さん。






その人 「私の秘書さんはとても強いですよ。そして大変優秀です。」





強い優秀な秘書さんかあ。ネクタイの縛りかたも秘書さんから教えてもらったのかなあ。お花型の縛りかたは女性ぽいもんなあ。でも花って言われればそうだけど、言われなければ花ときづかないよなあ、あの縛りかた





カフェでの話はわりとすぐ終わった。いいんだけど、依頼その2・・・。



カフェを出て、エスカレーターで移動している時に、先をゆくその人が突然振り向いて、とんでもない事を言い出した!



「おまえ、小坊主だな。おい、小坊主、行くぞ。」


その人はエスカレーターを降りてすたすた歩いていってしまった。





ちょっとまって。





この人、最初の電話の時からつい先日まで、私の事をって呼んでたんだぜ。





それが急に小坊主って!!!





おかしいでしょ!!


最初姫って呼ばれた時は、そんなんべつにいいからと思ったけど、なに小坊主って!!ランクが下がっただけじゃなくてもう性別まで変わってるよ!!


頼むから姫に戻してくんない。





前回からの数日の間に一体何があった。





〜〜〜私の想像上の会話〜〜〜



この人 「なあ、あいつ小坊主だよなあ。」


秘書さん 「まあそうね。その小坊主さんとは次いつ会うの?」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


秘書さんとめて!!









駅構内に続く連絡通路で、その人は立ち止まって、「じゃあ、今日はここで。」と言った。


あの・・・依頼その2・・・。



さらにその人は、「いい人みつけて幸せになりなさい。」と言って私をぎゅっと抱きしめて、そして去っていった・・・。


なんだったの・・・?
そして依頼その2は?
小坊主はどうしていいかわからん。



って私小坊主?!




【翌日】

私は会社に出勤すると(この当時の勤務先)、この当時一緒に組んで仕事していた先輩に相談した。


私 「私つい先日まで姫だったんだけどいま小坊主。」


隣の席の先輩 「は?何いってんのおまえ。」