イタリア・フランス回想記(2003年12月27日〜2004年1月1日)vol.81です。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
バランシンガラの幕が開いてまず始めは【セレナーデ】だった気がする。
やっぱりパリ・オペラ座は、他の演目のコールドといい、このセレナーデといい、揃い方が違うよ。
セレナーデの冒頭の振り付け・・・曲が始まると同時にポワントの先がシャキーンと開くところからあの揃いが始まっている。
バランシンは自らの振り付けにストーリーとかパーソナリティは持たせてないらしいけど、
それなのに「人がそこにいるという美しさ」を感じさせるところが大好きだ。
セレナーデもすごく好きになった舞台。
始めて観たのがパリオペラ座のダンサーでなんてラッキー!
パリオペラ座のダンサー達はポワントで立ったとき根が生えたみたいに軸の強さが出るの。
ため息が出る。それでセレナーデのあの踊りをみんなでやるから、一瞬一瞬がとても貴重な時間になる。
どの動きも見逃したくないし、どのダンサーも観ていたい。なのにセレナーデはたくさんのダンサーで構成された踊りで、こちらの目は2つしかないでしょ。つらいわ。
しかも、足音がほとんどなくて、軽やかで、曲と衣装の効果もあってすごく幻想的なのね。
でも根は生えてんだよ。
この時間が1秒でも長く続きますようにとオペラ座の席ではらはらしながら座ってたのを今でも覚えている。
でも曲は終わるし照明も落ちる。
ダンサーたちが舞台袖にさがって、次の演目まで暗闇の中で
今見たものが忘れられないの。
早く気持ちを切り替えないとと思っていると、次の演目が始まる。
物語はこちら!