ぽとりと落ちたノスタルジア

最近の日記は数年前の日記を書いている。時々リアルタイム日記を挟みます。

*プラダを着た悪魔

hotakatachibana2006-11-18

アルケミスト、イタリア・フランス回想記はお休みです。



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この日は「プラダを着た悪魔」の公開日でした。私は試写会とかには縁がないので、待ってました!この日、レイトショーで席予約して近所の映画館に観に行ってきました。


とにかくすごい!なにがすごいってプラダを着たデビルことミランダ編集長よ。

ミランダが予定時間より早く出社することが知れると、「編集長襲来!」の声がランウェイオフィス内を走り、健康サンダルをヒールのあるパンプスとかミュールとかに急いで履きかえるエディターたち!


早朝、まだ寝ているアンディのケイタイが鳴り、先輩エミリーから「ボスのためのスターバックスでロウファットの熱すぎないぬるすぎないちょうどよい温度のコーヒー」を買ってすぐさま出社するように指示が出る。

ミランダに「定番のSMITH&WOLLENSKYのステーキ」をオーダーするよう命令され、アンディによって彼女のデスクにそれが準備されたとたん、「取引先と一緒にこれからランチ」と言ってオフィスを後にするミランダ。

アシスタントはみんな「エミリー」。アンドレアという名前は無視。


コートをわざとらしくドサッと置いて片付けさせる。

あげくのはて、彼女の双子の娘のために、発売前のハリー・ポッターの新作を手に入れろ?


まさにプラダを着た悪魔

でもなんかかっこいい。他の全てかなぐり捨てて仕事一筋なところがある意味潔い。家庭は二の次、部下の前ではいい人にならない。かなしさは全て内に秘め、みじんも見せない。ミランダは幸せにはなれないと思う。それを承知でやってるからなにか潔いのだ。仕事に喰われながら仕事と共存して行くのが彼女の生き方。


逆にアンディは自分のキャリアに夢中になり、ナイジェルによって一時的にファッションエディターの仲間入りをしたかに思えたけれど、仕事が順調になっていくにしたがって疑問を持つようになる。エミリーの存在や、もともとジャーナリスト志望だったことが不幸中の幸い。このままいったらミランダと同じ人間になってしまう。そして契約が切れる前にランウェイを去ったアンディ。やった!パリで彼女のケイタイがミランダからの着信で鳴ったときに、コンコルド広場の噴水の中に投げ捨てるシーンが印象的。

とはいえ、ランウェイでの数ヶ月が無駄になったわけではなかった。他社に面接に行った時、面接官から信じられない言葉を聞く。アンディはミランダのお墨付きだと言う。あんな形で彼女の元を去ったら普通はもうどこでも採用されない。それくらい業界でのミランダの権力はすさまじいのだ。

そんなデビルにも人間の部分はあった。それを引き出したアンディに拍手!


この映画の醍醐味のひとつのそうそうたるファッション。どれもこれもかなり素敵だけど、見ていて疲れた。というのは、主役のアン・ハサウェイが、あんまり楽しそうに着こなしてない感じがスクリーンから伝わってきたよ。でもそれがこの業界をアイロニカルに表現しているようであり、映画のラストを考えるとぴたりとくるようでもあり、なんかいい。(実際、買ったプログラムにハサウェイがインタビューで「ブランドの洋服を着るのは疲れました」と答えているのが載っていた。やっぱり!)


とはいえ、パリでナイジェルと二人でシャンパンで乾杯するシーンで、アンディが着ていた彼女セレクトのシャネルのジャケットを、ナイジェルが褒めるシーンは大好き。いろんな意味でアンディは成長していたのね。


サントラもいい!


そうそう、プログラムに載っていたプロモーションの来日の写真で、ハサウェイはミュウミュウの服を着ていた。やっぱりプラダを着た悪魔なだけに?

シビラを着た悪魔だったとしたら、ホコモモラ着てきたかもしれない!





プラダを着た悪魔公式サイト
http://movies.foxjapan.com/devilwearsprada/images/top02_2.jpg