屋久島日記２７です。
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さつき吊り橋を渡りきると少し道が急斜面になった。速いペースを保つ為、息切れしながらジグザグの山道を登る。少し行くとわりとフラットな道になった。
苔が、美しい。
雨上がりの露を含んだ姿はたとえようがないだろうな。次に訪れるときはぜったいに雨上がりがいい。
にゅう。
人が苔の美しさに目を奪われてるときに鹿が出た！！あまりに至近距離に頭を出して苔を食べていたのでこっちが逃げだしそうになった。
私には鹿の心の声が聞こえたよ。「苔は眺めるものじゃなく食べるものよ。うまいよ。最高。あなたもお食べ」鹿はもくもくと苔を食べ続けた。
私は肉嫌いなせいかよく草食動物みたいだと言われるが苔は好みじゃない。じっとこのひとの食事を見ていたら、食べながら少しずつ移動しつゆき、ついには森へ消えてしまった。
キェェとか言わなかったので、なかなか気さくな鹿だったと思う。
