猫日記245。
#エイジレス三毛猫は幼女がお嫌い2。
プッチは、私が物心ついた時にはすでに20年近く生きていた。
そしてプッチは娘猫時代はもちろん、
おそらく子猫だった時からずっとうちで暮らしていた猫なのだ。
なのに•••。
幼橘の記憶にはほとんどプッチが登場しない•••。
私は3歳くらいの出来事もいろいろ鮮明に思い出せるのに、
そこにプッチはいない。
絶対に同じ屋根の下にいたはずなのに•••。
プッチ (あのわらべに存在を悟られてはならぬ。)
気配を消して暮らしていたに違いない。
ところが幼橘はある時からプッチの存在を認識する様になる。
幼橘、猫の素晴らしさに目覚める•••!!
プッチ (ゲッ。)
幼橘 「プッチよしよし。」
なでる。
プッチ (なんだね、このわらべは。)
幼橘 「プッチ、おさかなあげるー。」←しかし差し出してるのは自分のおかずの残りの骨(ばあちゃんにあぶってもらった)。
プッチ (なかなか気が効くじゃないか、わらべ。)
幼橘 「プッチかわいいー。」
すりすりすりすり。
プッチ (ヒッ!!顔擦りつけるんじゃないよ!!)←頬擦りと認識していない。
すりすりすりすり。
プッチ (なんて•••気色悪いわらべだよ•••!!)
そしてプッチは幼橘を面倒な存在として認定する。
しかし幼橘はしつこかった。
プッチは香箱座りしている事が多かったんだけど、
私はよくその隣にくっついて寝そべった。
幼橘 「プッチかわいい、よしよし。いいこいいこ。」
ぶっ•••。
私がプッチを愛でると、大人達は必ず笑いを堪えていたようだ。
当時の私はこれが意味わからなかった。
幼橘 「プッチ•••。」
プッチ ←屈辱に耐えている。
幼橘 「妹にしてあげる!!」
プッチ (は•••?)
あっはっは。
大人達はとうとう笑い出した。
プッチ (•••誰が•••?•••誰の•••?)
大人達 「おかしい!!おかしいよ•••!!」
幼橘 (なによう•••。)
当時から何年も経過した後に悟った事実がある。
幼橘ビジョン
お耳やわらかい!ふっくらまあるい背中。ふわふわの毛。かわいい!!
3色のなかでも白いところが特にきれい。かわいい。
触るとおもちみたいかわいい。
おてて小さい!今日も私が寝かしつけてあげる!!
大人達ビジョン
老婆。
幼橘 「プッチは妹になるんだもん!!プッチ、いいこいこ、ねんねねんね。」
プッチ ←屈辱に耐えている。
大人達 (•••ぶっ•••幼女が老婆に•••くく•••。)←おかしくて堪らない。
プッチは骨もらえる時以外
幼橘に用がなかった。
抱っこも嫌いで、すぐ腕の中から這い出してどこかへ行ってしまう。
でも、ある程度はすぐに逃げずにじとっとした目で睨みながら付き合ってくれた。
ある時を除いて。
幼橘は大人達に怒られるとすぐ泣いていた。
誰も味方になってくれない。
でも•••。
「うわーん、プッチ•••。」
プッチだけは私の味方!!←誤解。
涙を流しながらプッチを抱っこしたら。
プッチ 「!!!!」
プッチ、水難の相発動!!
私の涙を浴びたプッチは、
とんでもない機敏な動きで私の腕から逃げ出し、
遠く部屋の隅へ避難していた。
大人達 「プッチも泣き虫嫌いだってよ。」
プッチに逃げられて
大人達にからかわれてますます涙が止まらなかった。
プッチ (•••おのれえ•••!!わらべえ•••!!)
ぶるぶるぶるぶる。←水への恐怖とわらべへの怒りが止まらない。
プッチは、全く衰えを感じない猫だった。
おかずを盗み食いする時や幼橘の涙から逃げる時の動きはもちろん、
普段から全くよぼよぼしてないしむしろハリとツヤと躍動感のある猫だった。
その為ほんとはお婆ちゃんだって気づけなかったんだよね。
だから私は
小学校中学年くらいまで、
猫はその状態で20年くらい生きてるのが普通なんだと思っていた。
でも、学校でプッチが20歳くらいだって話した時に、
それがすごく長生きだという事を初めて知った。
プッチは生涯ペットフードを口にする事も病気になる事もなかった。
食事は
いつも家族が食べた残りの
白いごはんになんらかのおかずがのっていた。
あと、水をすごく嫌がることから、
たぶんお風呂にも入れてもらった事がないんだと思われる。
でもいつもきれいだったし、むしろいい匂いだった気がする。
猫も食べ物でかなり健康状態や寿命がかわると思われる。
そして基本的にお風呂は不要。
唯一難儀な事があるとすれば、わらべの存在がストレスだったらしい。