ぽとりと落ちたノスタルジア

最近の日記は数年前の日記を書いている。時々リアルタイム日記を挟みます。

時間がとまる3

ちなみに中学3年生の時の担任の先生からみても、
私は陰キャだったと思われる。



先生から見て、
要領悪くて不器用なりに一生懸命なやつ
にうつっていたはずだ(+陰キャ。)。








この先生、男性でたしか当時アラフォーくらいのベテラン。
それまでうけ持った生徒は全員第一志望校に合格、
という生きながらの伝説を持った先生だった。



なかなかのスパルタだけど、
理不尽な事は一切なく、
クラスの生徒全員にどうしたらうまく勉強をすすめられるか、
という事を細部に至るまで教え、徹底的にやらせた。



だからといって成績いい子ばかり集まったクラスというわけでもなくて、いろいろだった。



だから、
勉強出来るからといって贔屓はしないし
全く勉強する気ないからといって無下にもしない。
全員に気をくばってくれる先生だった。


しかし怒ると超こわかったので
全員、その先生が示す最低ラインは死守していた。



私はすごく成績がいいわけでも
著しく勉強出来ないわけでもなかった。
一番目立たない生徒だったはずなのに
この先生は私の事もよく気に留めてくれていた。




担任の先生 (俺のクラスにひとり、要領悪いやつが混じってる・・・。)










校内に、この担任の先生のかつての担任の先生(女性)がいて、
つまりかつての師とかつての教え子が同じ職場で教師として働いていた。



かつての師の方の先生が私のクラスに臨時で来た時、
皆に担任の先生の学生時代の話をしてくれたんだけど、昔からずっと同じ感じだったんだって。



担任の先生は、ノートの取り方にいたるまで
私達全員に徹底的に教えてやらせたんだけど、
そのノートも昔からだったそうだ。面白いんだけど。



私、この中学3年の時に担任の先生から教えてもらったノートの取り方を卒業してもやってたし、
なんなら社会人になってからもやっていた。



今となっては紙ベースで何かする事は少なくなったけど、もしノート取ったらぜったいあのやり方になる。








ある時、私授業中に居眠りしちゃったんだよね。
毎日明け方に勉強したりチビと散歩に行ったりしてて、
その日は特に疲れがたまってたんだと思う。



しかも担任の先生の授業(数学)中に。

怒ると超こわいのに。



「おい橘!」




はっ•••。←びっくりして現実に戻ってきた。





クラスのみんながこっち見てた。


怒られる•••!!


私は覚悟を決めた。




「夜勉強してんのか。」




居眠り橘「ハイ•••。」


正確には深夜過ぎから朝にかけてだけど。





「そうか。とりあえず起きろ。」





おとがめなしだった。




今思えば、一番こわくて緊張する担任の先生の数学に居眠りするやつなんていなかった。
ある意味、私勇者。











受験が終わって結果が出たら、
クラス全員第一志望に合格していた。
先生、一人一人に超嬉しそうに声かけてたな。

伝説も続行というわけだ。






そして卒業式。

式の後、仲のいい友達5人で恒例となっていたお泊まり会をする約束をしていた。


私に本貸してくれた子が中学校のすぐ近くの一戸建てに住んでて、
両親共に仕事でいない事が多かったんだよね。


その為よく皆で集まった。


ほとんど遊ぶ為だったけど、
体育の課題の創作ダンスの練習とかもしてたな。
私に本貸してくれた子の振付だったんだけど、
この子勉強だけじゃなくていろいろ出来る子だった。
私の知らない事なんでも知ってたし。



私単体で遊びに行く事も多くて、
私が一番入り浸ってた気がする。
そういえばこの子の部屋のベッド踏んづけて壊しちゃって、
家からカナヅチとクギを持参して直した事もあった•••。へんな思い出しか出てこない。








卒業式の後、私だけ用事があって遅れて合流する事になって、先に4人で集まっててもらう事にしたの。



そんで私一人が遅れて学校を出て一人で歩いてたら、
担任の先生の車が追い越して行った。



あーよかった、友達の家に入るタイミングじゃなくて。
(寄り道禁止だった。)
ん?でももう卒業したからいいのか?


まいっか、と思って他の4人と合流した。



そんで、皆で買い出しに行こうって事になって、
もう卒業したから制服のままでもいっか、って街に繰り出した。
(いつもは着替えてからにして先生達との鉢合わせ対策してた。)



そしたら皆でわいわい買い物してるとこに
担任の先生と居合わせちゃったの!





担任の先生 「おいー•••!!おまえらちゃっかり集まって遊んでんのかよ!!俺さっき橘が一人で歩いてるの見て、さみしく帰ってるのかと思って本気で心配しちゃったよ!!いやー、よかった!!」





先生、過去イチの笑顔だー!!!


私が合格したってわかった時よりも安堵した顔してるってどういう事?!


ていうか、先生。
どんだけ私がぼっちだと思ってたんですか•••。






いろいろよかったけど、
ほんのすこしだけ複雑な気持ちになった卒業式だった。