ぽとりと落ちたノスタルジア

最近の日記は数年前の日記を書いている。時々リアルタイム日記を挟みます。

ロックオン案件

イタリアの歌姫フィリッパとは全くの無関係なんだけど、


歌とか姫とかで思い出した事があったので、
今日はその日記。




あれは数年前の事。




知人が、いろんな女子紹介してくれるっていう事で、
ご飯の席設けたらしく私の事も誘ってくれたの。
(私がひとりぼっちでかわいそうだったのか?)



私はそういう場への参加はあんまり気がすすまないんだけど、
せっかくだからと参加する事にしたんだ。







知人(男性)以外全員女子!の
ほぼ女子会みたいなご飯会となった。

数人で集まって
皆が席についたけど、そのうち2人だけ遅れていた。



皆でちょっとずつ話しながら
飲み物飲んでたら、
その2人が到着したの。


そのうちのひとりが
Sさんという女性。
このSさんとんでもなく綺麗だった。



(びっじーん。)




顔立ちは日本人なのに、
骨格や雰囲気が全然違う。


日本人には絶対出せない可憐な美しさ。


どっかヨーロッパの血が入ってそうって思った。



あんまり凝視しないようにしながらそう思ってたら、
なんと
即決でSさん私の隣に来た。
席いっぱい空いてんのに。


可愛い人隣に来たー!!!





芸能界とかでは
よく、100年に1人のタレント
とか
1000年に1人のアイドル
とか
言われてる人がいるけど、

それは芸能界(イルミナティの血筋)には
100年や1000年周期でしか出現しないだけで


一般人の世界ではそんな人ゴロゴロいるんだけど。
いくらでも出現しているので
100年も待つ必要がない。



Sさんもその1人だと思われた。



その日遅れて来たのは、
街頭でテレビの取材に声掛けられたからなのだとか。
たしかに街歩いてたら目を惹くだろうな。


で、そんなSさんが来て速攻私に目をつけて隣に来た。



あきらかに私ロックオンされてるんですけど。
でも私はしょっちゅうこんな感じ。
この当時の時点ですでにかなり食傷気味だった。
Sさんがどうこうというより
私はロックオンされるのが大嫌いなんだよ。


私は平静を装いながら
じっくり逃げる事を決意していた。


ところが。



私の隣の椅子をひいて座ろうとしてるSさんはじっくり私と仲良くなるぞという気合いを入れていた。



サアー•••



私、テーブルの上の料理を見ながら固まった。








向かいに若い女子達が座っていて、


「綺麗だね•••。」
「うん、すごい可愛い。」


という会話をこっそり繰り広げていた。
と言う事はこの女子達はSさんと初対面か。



隣にいると、
直視しなくてもなんか美しい感じが伝わってくんだけど。
でもあからさまにじろじろ見たら失礼過ぎる。



そしたらSさんが
早速話しかけて来たので
会話スタート。


話しかけられて振り向くのは普通だから正!

※自動的にプチ鑑賞タイム。



(はあ•••ホント綺麗•••。)



綺麗、だし可愛いんだ。

その場に居たのはほとんどSさんと気心しれた人ばかりだったみたいだけど、
初対面の人ばかりだったら
全員釘付けになるレベル。




全人類が釘付けレベル!!




それなのにSさんは私に釘付けだった。



私にばっかり話しかけてくるし
やたら触ってくる。


この人、一体なんでそんなに私の事好きなの。


私はなるべく他の人も巻き込んで皆で話すようにして
Sさんと2人で固まらない様にした。←ロックオンされると逃走態勢に入る人。



そしたら、向かいに座ってた若い女子が

「Sさんって日本人じゃないみたいに綺麗ですよね。」

って言った。






直球きたー!!!






たしかに私も気になってた。


でもそういう事って、人によっては気にしてる場合もあるから
初対面でルーツどこですかみたいな事はなかなか聞けない。


Sさんが気さくでサバサバした優しい人でよかった。





Sさん 「私、日本とドイツのクォーター。父がハーフなんだ。」




向かいの若え女子「へえー。」


橘 「そうなんだ。雰囲気とか違うと思った!」









Sさん、私の受け答えにやたら反応よかった。
他の人ともちゃんと話してたけど、
なんか私が話すと顔がぱあっ、ってなる。
(眩しいわ。いろんな意味で。)


そんですぐそれをあまり表に出さないように気をつけるしぐさになる。


素直な人だよね。



一応誰とでも話すけど、
たぶん好きな人とそうでもない人の境界がはっきりしてるんだと思う。


しかもそれがすごく分かりやすい。


だからなんでそんなに私に好意的なの。
そしてロックオンされ続けてる感は継続していた。




さらに向かいの女子は年齢まで聞いていた。
ぐいぐいいくな。
Sさん、たしか私より5〜6歳年下だったかな?




しかし既婚者だった。
それはかなり残念。




これは後からSさんがいないとこで知人が言ってた事なんだけど、
Sさんと初めて会った時に結婚したいと思ったそうだ。
でもすぐ既婚者だと知って相当残念だったらしい。



それはやめとけ。



仮にSさんが独身だったとしても
知人とSさんではなにひとつ噛み合わない。
そもそも親子ほど歳の差があるのに何言ってんだよ。




ちなみに私がSさん既婚で残念と思うのは
もちろん男性の知人とは違う理由だ。




結婚してる事がステイタスや女性としての価値を高めるというのは、幻想だよね。
結婚しないと幸せになれないというのも嘘だしさ。



結婚したい理由は人それぞれだろうけど、
共通してるのは幸せになる目的なのに。
不幸を目指して結婚する人なんていないでしょ。



しかし実際は結婚したからと言って完全に幸せになれるわけではないし、
問題があってもほぼ解決出来ない。そもそも何が問題かわからない。
これは相手がどんなに愛情深い人であっても能力が高い人であっても裕福な人であってもだ。


だから絶対に心が完全に満たされないのだという。


それでも以前は、
結婚して幸せに暮らしてる人もいれば
そうじゃない人もいる
と私は思っていた。
不幸になる人もいるかもしれないけど
幸せな人も実在していると信じていた。


しかし現実はそうじゃないらしい。
だからそれぞれのやり方で幸せアピールが必要なんだそうだ。


私は
世の中の人達のこの衝撃の事実を数年前に知って、
結婚までして幸せになれないなんて辛すぎると思った。








それはそうと、Sさんは私の目から見てなんもない人じゃなかったので、
結婚してる事がすごく残念に思えた。




実際、Sさんは才能溢れる人だった。





Sさんの事をよく知る人達が、Sさんの歌の上手さを口々に超褒めてた。


しかも、


まあ上手いよね
とか
上手くて好感持てるよね
とかじゃない。



抜群に上手いのだ。

皆の反応からその事が強力に感じ取れた。



(うわ•••この人、本気で上手い人だ•••。)




橘 「そういった音楽関係の学校とかで学んだりしたんですか?」



Sさん 「ううん。私はそういうんじゃないの。父も私もそういうのがもともと好きで•••。好きでずっと歌ってるだけなんだ。」




本物だ。




お金と時間さえかければ、
誰でもそれなりにプロレベルになれる。


これは歌だけに限らず、
どんな事でもそう。


よっぽど適性がない
とか
興味がない
とか
そういう場合を除いて
誰でもそれなりに時間とお金をかけて取り組めば
そうなれる。



でもSさんはそうじゃない。



(ほんとに才能があるんだな•••。)



私はSさんのそういうとこ、
好きだなと思った。





橘 「何を歌うんですか?」


Sさん 「私、セリフがあるような歌が好きなの•••えっと•••。」



セリフがある歌でSさんが似合いそうな歌だと•••



橘 「•••ですか?」




Sさん「!!」




Sさん目の色変わったー!!




Sさん 「そう!!!」




Sさんますます食いついてきたー!!!


やっちまった。
またやっちゃったよ。


私はいつもこう。
相手が言いたい事を先回りして言ってしまう。



私Sさんから微妙に逃げようとしてんのに
余計に食いつかせてどうするんだよ!!




私は向かいの若え女子達も巻き込もうと思って、

橘 「ね、似合うよね?」


と同意を求めた。


そしたら皆その曲知らないんだよ。
若い女子が皆好きな曲だし
超有名なのに。
頼むよ。



さらにSさん、私が昔住んでた場所のすぐ近く在住だった。



Sさんが○○に住んでるんだけど、って皆に言っても
誰もそこがどこなのかさえわからない。



でも私は、ああ、あそこですね、と最寄り駅や街の特徴まで知っていたので、
それで余計Sさんの理解者みたいになっていた。




そのせいでますますSさんと私の2人の世界になってしまった。



私がいくら向かいの若い女子達に話振っても、
息を飲んでSさんとのやり取りを見守るばかりで
空振り。君達しかいないんだよ。ロックオン解除の手伝いが出来るのは。


離れたとこに座ってる女子達は、
知人と話していた。
あっちはあっちで盛り上がってるからあてにならない。








ちなみにSさんが歌うの好きな曲、お姫様の役の歌。
Sさん、姫が超似合いそうだ。



ていうかSさんの歌唱力なら
なんでもいけるらしかった。
たぶん蝶々夫人でも山口百恵でも安室奈美恵でもアニソンでもTWICEでもなんでもいける。



私はこれ以上余計な事は言わないようにしよう、と貝になった。(ロックオン解除目的)



それなのに。



Sさん 「ねえ、一緒にカラオケ行こう!?」




行きませんよ?!



※橘あるある、初対面でカラオケに誘われる。



急に何言い出してんのこの人。
初対面の人とカラオケなんかいきませんよ?!
しかも私うた、上手くないからね。



でも、上手い人とカラオケ行くの好きなんだよね•••。
(逆にひとりカラオケとか行った事ない)



しかもSさんの歌、聴いてみたいって思っちゃった•••。




しかしSさんにロックオンされてるし。
逃げなきゃいけないし。


仲良くなれそうなら友達になれるんじゃない
って感じだけど、


だけど•••。
問題があった。



ずっと隣にいるとわかってくる。




(え•••?)

(あれ•••?)



ちょっとまって。

Sさんから世の中の多くの人と同じ波長が来るんだけど。

※この当時、波長がどうとか知らなかったけど
強力に感じました。



私、時間の経過と共にますます固まっていった。







Sさん、向かいの女子達と話し始めていた。
あと、離れたとこに座ってた一緒に来た友達とも話してた。


Sさん、いろんなとこで人前で歌ってて、
仕事としても少しそういった事してて、
その都度絶賛されてるらしかった。




そんなある時、
エイベックスから声がかかった事があったんだって。





そんでそのエイベックスの人達と話してたら
すんごい頭に来て
ケンカになったんだって。




気が強くてケンカっ早いお姫様。
おもしろいわ。




それに、当時は知らなかったけど、
有名になって活躍出来るのはイルミナティの血筋の人だけなので、
一般人がエイベックス行ったとこで酷い待遇しか受けられないよ。
Sさんケンカして正解。






才能溢れる人、というだけで私は興味をそそられる。
しかも特に何かを学んだわけでもないのにずば抜けた才能!


小さい頃から先生についてやってました、とか
そういう学校行ってました、とか
そんな人たくさんいる。


それでも
突出してるというだけで
すごいとは思うよ。
でも私はSさんみたいな人の方がすごいと思う。



私はいろんなもの持ってる人が好きなのだ。
それもお金じゃ買えないもの。


Sさんは才能溢れる人で
性格も良くて(嫌いな人には毅然とした対応するみたいだけど)、
しかもかなりの美貌の持ち主だ。



でも、友達にはちよっとなれない。
Sさんは非凡だけど普通の人だ。




世の中の多くの人と同じ波長がくる。
これで全て台無しに。


そもそも私ロックオン案件興味ないんだ。
Sさんがすごい才能あるって知ってちょっと興味わいてしまったじゃないの。


※ここまで書いてロックオン多用すると文章からイマイチなオーラが漂う事が発覚。



結局、Sさんの歌は一度も聴けなかった。