ぽとりと落ちたノスタルジア

最近の日記は数年前の日記を書いている。時々リアルタイム日記を挟みます。

刑事

犬の日記その2。


#あるじとチビ1。





実家にいた頃、犬がいた。
名前はチビ。
チビは私が物心ついた時にはもうすでに家にいた。
初めてチビに会った日の事を今でも覚えている。


私がまだ3~4歳くらいだった時の事。
ある冬の日、ばあちゃんに連れられて家の裏の犬小屋に行ったらチビがいた。
チビは中型犬だったので、その時の自分と同じ背丈だった。
目線が同じ位置だった気がする。



ばあちゃんは仲良くさせようと思って会わせてくれたらしいが、
その時チビにうなられた。
たぶん自分と同じサイズの私を
あるじとして認められなかったんだと思う。






そして月日は流れた•••。



小学生になった私はチビより大きくなった。
そして、チビはぜんぜん小さくないのにチビという名前である事に気づいてしまった。



本当は違う名前をつけたいと思った。
同時期に家にいた三毛猫のプッチみたいに
私が名前をつけてあげたかったのに。



ところがチビは、
私が気付いた時にはすでにチビ以外の何者にも変われないほど定着していた。
家族全員がチビ!で安定。



名前もう変えられない状況だと悟った私は、
チビが小さくない事実をスルーしていた。




それなのに。





〜小学校の休み時間〜




クラスの男子A 「•••おまえんちの犬さあ、ぜんぜん小さくないじゃん。なんでチビっていうんだ?」


小学生橘 「しっ•••知らないよ!仔犬の時小さかったからじゃないの?!チビはチビだよ!」


クラスの男子A 「チビじゃなくてデカじゃん。デーカデーカ。」


クラスの男子B 「何?!橘んちの犬、デカなの?!」


クラスの男子C 「デカ?!」


クラスの男子D 「あいつんちの犬、刑事なの?!」




•••以下略。






〜その夜〜



小学生橘 「ねえ、なんでチビはチビっていう名前なの。」


祖母橘 「仔犬だった時に小さかったからでしょ。」




もうやだ。
なんとしてでも違う名前にしたいと思った。
しかしそれは叶わず、ずっとチビはチビのままだった。











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