そんなある日の事、カルピスの首からリボンが消えていた。
家の中を探してもどこにも落ちてないので、
外で外してそのまま落としてきたんだと思う。
祖母橘「カルは首につけられるのが嫌いなんだよ。」
うう・・・すっごく似合ってたのに。
カルピスは青がとてもよく似合う。
私は学校帰りに、最寄り駅近くのお店で猫用の首輪を買ってきた。
ベルベット素材のブルーので、カルピスにぴったりだった。
高校生橘「カルピス!プレゼントだよ!!」
首につけてあげたら全く嬉しそうじゃなかった。
そのうち慣れるだろうと思ってたら、
気づいたら首輪がなくなっていた。
不思議に思ってまた同じの買ってきたら、
またすぐに首から外れて家の中に落ちていた。
つけなおしたら、なんとカルが自力で首輪から頭を抜いて外しているところを
ばあちゃんと一緒に目撃した。
このままではいつか首がしまってしまう!!と首輪は廃止となった。
首輪をつけられたカルピスは、嬉しそうじゃなかったけど
それどころか実は相当嫌だと思っていた事がわかった。
首のあたりに何かがあるのが気になる子だと思ってたんだけど、
もしかしたら、
”王子である僕にこんなものつけるな!!”
って事だったのかもしれない。
子猫時代のカルピスは結構無茶する子だった。
猫って髭の幅よりゆとりがあればどこでも入り込めるけど、
それより狭いところは無理って聞いてたんだけど・・・。
カルピスの場合はちがった。
ある夜の事、母がコップにわずかに残った飲みかけの牛乳を置いといたら、
カルピスがコップの中に頭を突っ込んでいた。
母橘「カル・・・!!」
母はびっくりしていたが、私はそれ写真に撮った。
コップの中のカルは全てが圧縮され、違う生き物に見えた。
後日友達にその写真見せたら、
「これ・・・うさぎ・・・?」
って言われた。
王子、うさぎになる。
ちなみにその写真は私が家を出る時抜き取ってきたお気に入りのうちの1枚である。
あとは、本棚の中の本の隣に入り込んで、
片手を口元でがじがじしている可愛いショットがあって、
これは母の1番のお気に入りだった。
でもそれも私が抜き取って持ってきちゃったんだけど。
いずれも探し出してインスタにあげる予定。