そしてまた次の電話面談の日がやってきた。またこの人の顧客の話だろうか。
しかしこの日はこの人のライフスタイルについてだった。
私何一つ聞いてないし、別に聞きたいわけでもないんだけどな。一体本題はいつ始まるんだろう。何か意図があってのことかもしれないから、とりあえず聞くよとこの時の私は思った。
自分の事話したいならブログで書けばいいのに。読みたい人だけ来るから誰にも迷惑かけないよ。
話題はこの人の日中の過ごし方について移っていった。
ドン引いたわ。
この人、そのへんの人みたいな事をしてる。
世の中にあたりまえのものとしてなんの違和感もなく浸透しているけれど、
実はそうではない。
これは脳に毒を詰め込んでいるようなもの。しかも、経営者時代に仕事に忙殺されてできなかったから今埋め合わせでしているという言い訳をのべていた。つまりは昔から心底そうしたかったというわけだ。
真に勤勉な人は、そもそもそんなこと、したいなんて思わないし、私も興味ないけどな。日中この人みたいに過ごすんなら、昼寝してる方がずっと有意義だ。昼寝の力は偉大です。
私も昔は相当忙しかったけど、比較的時間が出来た今でも、それは一切やりたいとは思わない。むしろ時間の無駄だし、他にやりたいこと、やるべきことがたくさんある。貴重な時間をこの人みたいに、というか世の中のほとんどのサラリーマンみたいに使ったら害にしかならない事をしっかりと理解している。
この人、自分はそのへんのやつらと違うと主張しているけど、行動パターンがそのへんのサラリーマンとたいして変わんないよ。たしかに経営者としての能力は高いのかもしれないけど。頭もいいんだと思う。論理的な思考回路は私にないものだ。でも要の部分であんまり知能が高くないかもしれない・・・。そういうところも世の中の人達と一緒だよ。
ところでなんでそんな話するんだろうと思って聞いていたら、もしこういう旦那だったら嫌だろう?世の中の大抵の女性は嫌なんだよ!と主張し始めた。
私、旦那じゃなくても嫌だけどな。
おそらくこの人は、この日中の過ごし方がくせになってる。まるでタバコがやめられない(この人は基本葉巻しか吸わないけど)とか、スナック菓子の間食がやめられないとか、ギャンブルがやめられないとか、そういった類いのにおいがした。
この人が埋め合わせてるのは、過去に出来なかった事をしてその時の時間を取り戻す事じゃない。(本人はそう、主張していたけど)
私はだんだん見えてきた。
そうして会話しながらも、この人は「今日もこの電話面談が終わったら、勉強。」と呟きながら、電話のむこうでキーボードをせわしなく叩いているようだった。
ていうか、やっぱり言ってることとやってることがちぐはぐだよ。もういっそのことそんな日中の過ごし方はやめて24時間スーツを着こんで、どこぞのデザイナーみたくびしっときめとくほうが強迫観念めいていてもまだ健全な気がしてしまった。
会話はまた別の話題へ移っていった。
すると、話のところどころで、
俺のお師匠さんもそういう人だったよ。だからおまえにもそうする。みたいなことを間接的にいい始めた。
この人まだ私を弟子にすることあきらめてなかったのか。そしてほんとに師匠がいたのか!!