猫日記9。
Mr.P氏と加藤さんだけが八百屋にいる猫かと思いきや、実はもう1匹いた。
彼女は小柄なメス猫で、全身が白とクリーミーなキャラメル色だった。
マスターいわく彼女も名前がないということだったので、私がつけることになった。
彼女の名前はチーズ。
白地にキャラメル色がまだらになっていて、体のどこかに北海道の模様があるに違いないと思わせる乳製品の気配をかもし出していた。
マスターは何度もチーズを間違えてバターと呼んでいた。
チーズは顔が小さく、足が長く、細い体で非常に可愛らしい印象の猫だが、可愛らしいのはほんとに印象だけで、表情というか、顔からにじみ出るオーラが老けていた。
まだ若い猫という感じだが、明らかに顔オーラだけ老けている。
マスターと二人で首をひねった。
しかしチーズは食欲旺盛な猫だった。
Mr.P氏よりも加藤茶ップリンよりもよく食べる。
しかしなでようとすると威嚇して逃げる。
さらに加藤さんの分の餌も食べていた。
Mr.P氏や加藤さんが可愛がられていると、自分もそうされたいオーラ(老け)を出すのになでようとするとやはり威嚇して逃げた。
チーズには漢字の名前もある。
小さいの小に図々しいの図。小図。