イタリア・フランス回想記(2003年12月〜2004年1月1日)はお休みです。
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あれは2005年7月、ギエムのマノンを当時券で観ようと東京文化会館へ行ったときのこと。
受付に並ぼうとしたら、どこかのマダムが話しかけてきた。
「あなた当日券で並ぶの?」
「はい。」
「チケット2枚あるから、好きなほう売ってあげるわよ。」
やったー!!!
「私、会員の予約で買ったから、キャンセル待ちじゃちょっと出ないいい席なのよ。」
なんと!!!
「じゃあ、好きなほう選んで確認してね。・・・こっちね。はい、たしかに。」
驚いた。1階7列。当日券でこんないい席・・・。前に一度オーチャードホールで当日券で4列目で観たことがあったけど、近くてダンサーがよく見えるけど、下から見上げる感じで見にくかった。これは劇場にもよるのだけれど。
「開演まで時間あるわね。じゃあこの上でお茶しましょうよ。チケット売るために早く来すぎちゃったのよね。」
驚いた。でも気づいたらマダムとお茶してた。
「私舞台はかなり観てるから詳しいのよ。」
なんでも、この方、リアルタイムでマーゴット・フォンティーンの時から観ているそうで、ジョルジュ・ドンのボレロも観たことあるそう。
世界中でバレエを観ていて、パリに45日くらいいて、毎日オペラ座に通ったりするそう。ゲランやプラテル、イレールなどの、いわゆる‘ヌレエフの子供たち‘をリアルタイムで鑑賞されてるらしい。このメンバーのバヤデールをバスティーユで観たなんてうらやましい!
ジョルジュ・ドンのボレロを観るためにエジプトまでかけつけたのに、突然ドンが踊らないことになって、がっかりした話や、ガルニエ宮のロビーで亡くなる直前のドンを見かけたけど、生気がなかったという話をしてくださいました。
今活躍するダンサーについて聞いたら、明確な意見が返ってきて、うれしかった・・・。マダムはザハロワさんが好きだそう。
ギエムはかなり観ているそうで、彼女がまだオペラ座にいたころからパリで観ているとか。沼地のパ・ド・ドゥはギエムのしか観る気がしないそうだ。他の人のは見たくないらしい。舞台の後出待ちしたらギエムにサインもらえるかどうかきいたら、「ギエムがサインくれるなんてきいたことないわよ。」という返答が返ってきました。震
マダムとずっとしゃべり通しで、まだ開演してないのに、テンションあがって、この舞台が大イベントだということを再認識しました。マダム、楽しい時間とありえない席をありがとう泣。
文化会館のカフェを出て、マダムと別れて、わくわくと劇場へ向かったのだった。