ぽとりと落ちたノスタルジア

最近の日記は数年前の日記を書いている。時々リアルタイム日記を挟みます。

*前兆のはなし

hotakatachibana2006-11-10

アルケミストを読み解くその4です。


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p36の会話です。


〜〜〜次の日、少年は正午に老人と会った。彼は六頭の羊を連れていた。

「驚きました」と少年は言った。「友人が残りの羊を即座に買ってくれました。彼はいつも羊飼いになるのを夢見ていたから、これはよい前兆だと言っていました」

「いつでもそうなんだよ」と老人が言った。「それは幸運の原則と呼ばれているものだよ。誰でも初めてカードをする時は、ほとんど確実に勝つものだ。初心者のつきだ」

「どうしてそうなるのですか?」

「おまえの運命を実現させようという力が働くからだ。成功の美味で、おまえの食欲を刺激するのさ。前兆を読んでゆくだけでいいのだ」〜〜〜



幸運がなだれ込むように押し寄せてくるのを感じることがあります。それは心の状態が「幸運をなだれこませる」状態になったときなのだと思います。そのとき「成功の美味」で刺激された食欲を上手に維持しないと、です。心が見えないなにかとうまくシンクロしたときにそれが体現するのです。

お金も同じ。お金とは心の豊かさが体現したものだと私は思います。そうしてやってきたお金は人を幸せにするお金だと思う。逆に、自分の心とはまったく関係ない動きでやってきたお金は危険分子になってしまうのかもしれません。

お金を悪いものであるかのように言う迷信みたいなことは、なにか変。これに惑わされてはいけないと思う。よくするか悪くするかは手に入れる動機、使う動機であって、人間次第だと思う。そして、お金はあくまで手段であって目的ではなく、成功の美味を間違って味わいお金に支配されるようになると幸運はいつのまにか去ってしまうような気がします。


貧しいことが美徳だという思考も危険かもしれない。貧しい中でも楽しく生きたり才能を発揮したり、社会貢献したりすることは美徳だと思うけれど、貧しさ自体は徳じゃない。ここを間違ってはいけないと思う。




さあこの中に前兆は見えましたか?