屋久島日記34です。
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太鼓岩に着くと空気がまるで違っていた。H2Oに満ちている。とりあえず深呼吸して岩によじのぼってみた。自分ひとりかと思って来てみたら、若いムッシューが二人岩の上であぐらをかいて下界を見下ろしていた。いいな私もしばらくここで酸素吸っていたい。座禅でもくんで未来のビジョンに思いを馳せるんだ。
それにしてもすごい霧だった。山がぜんぜん見えてない。ムッシュー二人は結構前からいたらしく、やっと霧がひいてきたぞと言っていた。
もう少し待てばもののけ姫の舞台そのものの壮大な景色が姿を現すのだ。でも私はバスの時間に下山しなくてはならない。
「どこから来たんですか?」ムッシューの一人が聞いてきた。宮野浦からバスで。そしてまたバスで帰るために太鼓岩を後にした。
霧か引いた後の壮大な景色も捨てがたいが、なによりあの空気をもっと吸っていたかった。瓶に詰められて売ってたら私は買う。